下痢
下痢

下痢とは、形のない無形便や水様便が続く状態を指します。
軟便(柔らかい便)との医学的な明確な境界線はありませんが、便に含まれる水分量が異なります。
当院には、1日に5回〜10回以上下痢が続いたり、様子を見ていたものの回数が減らないという理由で来院される方が多くいらっしゃいます。
また、便に血が混ざる、お腹が痛い、熱があるといった症状をきっかけに受診されるケースも少なくありません。
下痢は、発症からの期間や原因によって大きく2つに分けられます。
急性下痢
発症から1〜2週間以内のものを指します。主に細菌やウイルスによる感染症、暴飲暴食、寝冷えなどが原因となります。
慢性下痢
3〜4週間以上続くものを指します。過敏性腸症候群(IBS)や慢性炎症性腸疾患などが考えられます。
便の色にも注意が必要で、白っぽい便や緑色の便、血が混ざるような場合は異常のサインです。
「ただの冷え」や「食べすぎ」による一時的な急性下痢だと思っていても、背景に腸の粘膜異常や器質的な原因が隠れていることがあるため、一度は検査を受けることをお勧めします。
慢性的な下痢を「体質だから」と放置せず、原因を調べてしっかり治療を行うことが大切です。
下痢の症状の裏には、以下のようなさまざまな疾患や原因が隠れていることがあります。
食中毒・食あたり
特定のものを食べた後に下痢になり、胃腸症状も伴う場合によく見られます。
感染性腸炎(お腹の風邪)
喉の症状などが先行してあった後に下痢になった場合、呼吸器系の感染が移動して引き起こされることがあります。
重大な疾患
ただの下痢だと思っていたら、実は潰瘍性大腸炎や大腸がんなどの大きな病気だったというケースも実際にあります。
お薬の副作用
風邪薬や、他の病院で処方されたお薬の副作用でお腹がゆるくなることもあります。
当院では初診の患者様に対して、採血、検便・便培養検査、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)などを行います。
特に血便がみられるなど、粘膜の異常が疑われる場合には早めに大腸カメラ検査をお勧めしています。
苦痛を抑えた大腸カメラ検査
当院の大腸カメラ検査では、鎮静剤(眠るお薬)や痛みを和らげるお薬を使用し、苦痛を抑える工夫をしています。
女性の方は、生理中であることを気にせずに検査を受けていただくことが可能です。
その他の治療
水分補給が困難な場合や、脱水症状がみられると判断した場合には、点滴治療を行います。
下痢が2〜3日続いても回数が減らない場合は、一度ご来院ください。
ただの冷えや食べすぎによる下痢であれば通常2〜3日で治まるため、それ以上続く場合は注意が必要です。
また、以下のような症状がある場合は迷わずすぐに受診してください。
※夜中にお腹を壊してしまった場合は、翌日の早いうちに受診してください。
下痢のときは、ご自宅で次のような対策を心がけましょう。
バランスの良い食事をベースにすることが大切です。
水分補給
脱水を防ぐため、塩分なども含んだ経口補水液での水分補給がおすすめです。
胃腸に優しい食事
下痢の引き始めや回復期には、おかゆ、うどん、スープなど、消化に良く固くない食べ物をお勧めします。
避けるべき食べ物
牛乳やヨーグルトなどの乳製品は、腸への負担となるため下痢の際は控えてください。
冷え対策
お腹を冷やさないように心がけましょう。
下痢を我慢して、市販の下痢止めをむやみに飲むのは避けましょう。
下痢は体内の悪いものを外に出そうとする防御反応でもあるため、感染性胃腸炎などの場合に下痢止めを飲むと、菌が腸に留まり治りが悪くなってしまいます。
症状が重い場合や続く場合は自己判断せず、早めに検査にいらしてください。
整腸剤程度であれば問題ありませんが、下痢止めは基本的にやめたほうがよいです。
下痢は体内の悪いものを外に出そうとする反応でもあるため、むやみに止めると症状が長引く可能性があります。
完全に絶食するのではなく、食事の内容を選び、量を減らしながらもある程度は食べていただき、しっかり水分をとるようにしてください。
消化器内科や内科をご受診ください。
腸への刺激が強いためにお腹を下している可能性があります。
症状がある時は辛いものを控えめにし、食べた後には消化を助けるお茶などで水分をとり、胃腸を整えるようにしてみてください。
ホルモンバランスの影響であることも多いですが、何か他の病気が合併している可能性もありますので、ぜひ一度ご相談ください。
下痢の回数が減ってきたら、徐々に普通の食事に戻して構いません。
まずは消化のよいうどんやスープなどから始め、下痢が増えなければ少しずつ固いものへ移行していくのがおすすめです。
しっかりと手洗いをすることに加え、同じ食器を使わないなど、日常生活品を分けて気をつけて扱うことが大切です。
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